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スギダラ本部の事務局は内田洋行のテクニカルデザインセンター内にあります。通常はオフィス家具製品を中心に製品のデザインをやっていて、その大将がスギダラ本部事務局長兼デザイン部長の若杉浩一です。本部広報宣伝部長の私、千代田健一もテクニカルデザインセンター所属で、主にインテリアのデザインを担当しています。このスギダラ兄弟で数々のスギダラ空間を社内外につくってきました。スギダラ倶楽部設立当初はこの2名とスギダラファニチャー設計担当の中尾浩士、スギダラグラフィック担当の奥ひろ子あたりで運営してきたのですが、会員数が急激に増えてからはそんな体制では追いつかなくなってしまったので、昨年より事務局スタッフを設けることにしました。今回はその事務局スタッフの堂元洋子(ドウモトヒロコ)が本部事務局の活動をご紹介します。(ち) |
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「スギダラ本部事務局」とはいっても・・・ → |
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↓ 実はココ!千代田さんの席のことなのです! |
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本部事務局、会員証送付の様子 |
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文/写真 堂元洋子 |
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本部事務局、といってもスタッフは2人。その2人で、今や600名に近づきつつある会員のみなさんへ、会員証の送付をおこなっています。日々の仕事の合間に、隙をみてはせっせとつくっている、そんな様子をお伝えします。 |
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会員証3点セット。左から、封筒、杉の会員証、紙の会員証。 |
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スギダラ会員証は杉バージョンと紙バージョンがあります。それに封筒を加えて3点セットで完成です。杉系は山田くん担当で、紙系は私の担当です。それぞれ、順に説明していきます。 |
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@杉バージョン |
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まずは材料となる杉です。現在は秋田県能代市二ツ井町の田中木工所さんにご協力をいただき、秋田杉を使っています。秋田杉は4代目で、初代は日向木の芽会さんのご協力による宮崎県の飫肥杉、2代目は杉の木クラフトさんご協力による大分県日田のヤブクグリ、3代目は奈良県吉野中央木材さんご協力による吉野杉でした。杉の会員証はすべてこの方々の心意気に支えられています。感謝。
作業としては、穴あけ→焼印→会員番号を入れる→皮ひもをつける→とめ具をハンマーでたたいてつぶす→エアキャップで梱包、で出来上がりです。山田くんがしんみりと一連の作業をして、梱包の段階になったらみんなでわいわい、というのがいつもの流れです。今度送付した会員番号548から材料の杉が秋田杉に変わったのですが、製作担当の山田くん曰く、秋田杉は軽い、そうです。(ちなみに今回使用している秋田杉はふすまの材料となる若い杉で白太の部分が比較的多めなので、軽いのだと千代田広報宣伝部長は言っていました。) |
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杉財が届きました。ラップに包まれてます。全部で500本寄贈していただきました。ありがとうございます。 |
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杉の会員証を一手に引き受けている、山田くんです。とても繊細に仕上げます。 |
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山田くん、地下の工房でひたすら穴あけ。皮ひもを通すための穴です。穴の径はφ6。 |
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「日本全国スギダラケ倶楽部」の焼印を押す。入魂。山田くん談。これが一番難しい。 |
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左の束は穴あけ後、右は焼印後。 |
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会員番号、はんこを押す。 |
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穴に皮ひもを通して、留具をつける。 |
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留具をハンマーでたたいて、固定。 |
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みんなで梱包。エアキャップでぴっちり包む。 |
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●山田くんコラム「焼印について」
焼き印は自席で押しています。
一連の作業の中で一番難しく、焼き具合と位置を調整する事がなかなか 出来ません。ジグを作れば同じ位置に押すことが出来るとは限らず、微調整が出来る ようにフリーハンドで押しています。
焼き印は両手で持ち、正中線に構え、肘を軸にして垂直に押せるようにし、焼き印を上下左右に傾け文字が均等に焼かれるようにしています。どうやら私の癖で焼き印が左に傾く傾向があります。会員の方の中には、焼き印が傾いているものをお持ちの方がいらっしゃると思いますが、お許しください。
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A紙バージョン
紙バージョンはシンプルです。会員情報入力→プリントアウト→スギダラ印を押す、で完成です。 |
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会員情報を入力。実はこれが一番、手間がかかるのです。 |
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プリントアウト。サイズはA5。2回に分けて両面印刷。 |
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判を押したあと、かわかす。 |
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プリントアウトしたものに、スギダラはんこを押す。指定席は窓辺の隅っこ。 |
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B封筒
住所シールをはる→スギダラシールを貼る→スギダラ印を押す→杉と紙の会員証を入れて、投函。 |
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住所シールを貼っているところ。 |
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こんな感じでつくっています。時間がかかってずいぶんお待たせする時もありますが、暖かい目でみてください。 |
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私たちスタッフは新規会員が増えてたまってきたなと思ったら、そろそろですね、としめし合わせて会員証作りをはじめます。だいたい、2〜3ヶ月に1回というペースでしょうか。何度も繰り返すうちに、今では、生活の中のゆーるりとしたリズムになっています。
何かイベントがあるたびに、その反応として会員数が増えていき、この作業の頻度と1回の量が少しずつ増えてきています。スギダラの勢いをささやかな一部ではあるけれども、体感している、と思います。スギダラはこういった、ささやかな一部を本気で担っている人々の集まりなのだと、最近強く感じます。会員証となる杉を快く寄贈してくださる会員の皆様、各地でさまざまなイベントを繰り広げる全国のスギダラ会員のみなさん、スギダラに関わるすべての人たちが、それぞれ体感していて、繋がっています。
私は杉に関しては全くの素人です。スギダラ会員になった原因というのも、杉にまつわる人たちに魅かれたからです。それ以外には何もわかっていません。動機不純です。でも、その魅力的な人たちをつなげている杉について、これから少しずつ勉強して体感していきたいと思います。
最後に、この月刊杉WEB版も先月の20号から編集を担当していますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 |
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●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長 |
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