|
今回は去る1月26日、27日に行われたスギダラ天竜ツアーにちなんで天竜杉つまり、静岡県浜松地区における杉のことについて、スギダラ天竜支部の広報宣伝部長キャッシーこと袴田彩子さんに語っていただきます。
尚、スギダラ天竜ツアーのレポートは既に天竜支部のブログにアップされていますので、合わせてご覧ください。(ち)
→http://sugiten.exblog.jp/ |
|
|
|
|
|
● |
|
|
|
|
|
浜松市、街とスギ |
|
文・写真/ 袴田彩子 |
|
|
|
浜松市の街(まち)に、ほぼスギはありません。
上流に天竜美林が控えているとは、夢にも思わない様子です。
街は、街だけで完結しているような顔をして、つながりは見えません。
(※街(まち) ・・・浜松のローカル用語で「市街地」を指す)
とはいえ。
ちょっとだけあります。
1つは、地元・遠州鉄道の駅やバス停にあるベンチ。
天竜の林業組合が提供しているもの。
18ある駅にはおそらくすべて、バス停でも半分くらいは設置されていると思います。 |
|
|
|
 |
|
 |
駅に設置されたベンチ。うーん、まあ、普通にベンチです。 |
|
|
|
2つめは、浜松っ子のその心の中に。
先日の天竜ツアーの皆様には口頭でご紹介した、目一杯郷土愛が詰まった社会科の浜松オリジナル教科書「のびゆく浜松」には、天竜美林の礎を作った金原明善が掲載されています。そして、浜松のちびっこは、みなそれを学びます。
実際の「のびゆく浜松」がこちら。
(さすがに自身のものは処分しており、図書館で発見しました) |
|
|
|
ワタクシが学んだのは、正にこの「のびゆく浜松」。A5版で164ページもありました。こんな風に8ページに渡り金原明善が紹介されており、一個人でこの扱いは、かなり重要とされていることが分かります。 |
|
|
|
 |
|
 |
|
キャッシーが学んだ「のびゆく浜松」 |
|
金原明善さんが紹介されているページ |
|
 |
|
ツアー参加者の皆さんには見覚えのある写真も出ていますね。 |
|
|
|
お気づきでしょうか。「正にこの」という冠が付いてしまうということは、これ以外のバージョンが存在するということです。
見てください、この改訂っぷり。 |
|
|
|
のびゆく浜松小学校編 |
|
昭和30年12月20日 |
初版発行 |
昭和32年 3月20日 |
修正一版発行 |
昭和33年 4月 1日 |
修正二版発行 |
昭和37年 7月10日 |
全面改訂版発行 |
昭和39年 4月 1日 |
修正一版発行 |
昭和41年 4月 1日 |
修正二版発行 |
昭和43年 4月 1日 |
修正三版発行 |
昭和46年 7月10日 |
全面改訂版発行 |
昭和47年 4月 1日 |
修正一版発行 |
昭和49年 4月 1日 |
修正二版発行 |
昭和51年 4月 1日 |
修正三版発行 |
昭和53年 4月 1日 |
修正四版発行 |
|
|
昭和55年 4月 1日 |
全面改訂版発行 |
昭和57年 4月 1日 |
修正一版発行 |
昭和59年 4月 1日 |
修正二版発行 |
昭和61年 4月 1日 |
修正三版発行 |
昭和63年 4月 1日 |
修正四版発行 |
平成4年 4月 1日 |
全面改訂版発行 |
平成6年 4月 1日 |
修正一版発行 |
平成8年 4月 1日 |
修正二版発行 |
平成10年 4月 1日 |
修正三版発行 |
平成12年 4月 1日 |
修正四版発行 |
平成14年 4月 1日 |
全面改訂版発行 |
平成16年 4月 1日 |
修正一版発行 |
平成19年10月 1日 |
全面改訂版発行 |
|
|
|
|
そもそも昭和30年から発行され、改訂を重ねること23回、昨年10月に全面改訂されました。この改訂は浜松市が合併したためのもので、これまでの倍以上の地域が「浜松」となり情報がどっさり追加された訳ですが、堂々、明善は掲載されております。 |
|
|
|
|
|
ちなみに小学校編だけでなく中学校編もあります。A4版で、昔より大きくなって、ページ数は共に194ページ。超大作です。 |
|
|
|
こうやって、浜松っ子の心には、金原明善が刻まれているのです(ほんと、正直に言って、覚えていた郷土の偉人は「金原明善」「山葉寅楠」「本田宗一郎」くらいでした。「ヤマハ」「ホンダ」として身近な後者お二方に比べると、金原明善の存在感が分かります)
つまり、非常にうっすらとなっているとは思いますが、浜松っ子の心にはそれなりの下地があると思うのです。
でも、全くと言っていいほど、スギと街は離れています。
やっと芽が出たスギ天の目標は、まずは浜松っ子にスギを思い出してもらうことを模索したいな・・・
ツアーでもお世話になった榊原商店さんのグループでは、マスコミからの取材が多々あるとのこと。こういったマスなPR、それから地味な草の根PR。できることから一歩ずつ! 街が、地元とちゃんとつながった浜松らしさを持ってくれる日を夢見て! |
|
|
|
|
|
|
|
◎榊原商店チーム メディアでのPR
NHKワールド http://www.nhk.or.jp/nhkworld/japanese/japanbiz_body_j.html
「ブランド化を目指す国産木材『天竜杉』」(2008年2月18日)
今後も、「生徒の家族の山から切り出した木を使った、天竜の体育館」が予定されています。 |
|
|
|
|
|
|
|
●<はかまた・さいこ> 静岡県浜松市育ち・在住。かば好き。
写真とイラストのブログ:http://timeof.exblog.jp/
最近、「キャッシー宛」の荷物に家族も驚かなくなりました。 |
|
|
|
|
|
● |
|
|
|
|
|
●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長 |
|
|
|
|