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前回と前々回の「風林」と「風景とオルゴール」へのコメントを今月と来月で行 います。 | |||||||||||
(63号の「風林」をご参照ください。) | |||||||||||
引率してきたのだろうか、生徒を背中に、「あんまり粗く」て「倒れるにてきし ない」草にからだをなげる。 | |||||||||||
月はいましだいに銀のアトムをうしなひ |
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そんな景色の中、生徒たちの会話を聞く。 | |||||||||||
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「ああおらはあど死んでもい」 |
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誰がいったのだろうかと一瞬推測するが、打ち消して、 |
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たれがそんなことを云ったかは |
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死んだ妹と自分に重ねているのかもしれない。 | |||||||||||
たとえば友だちや何人かで出かけたときに、その風景の中で、人はそれぞれの思いにいる。ここにはいないけど、とても気になる人のことを思い出す。うわの空というわけではなく、この景色が思い出させる。だからそういうことは特別ではないけれど、最愛の人が亡くなったばかりなら、どこにいてもなにをしても、その人を思う。広い空の下ならなおさらだ。 | |||||||||||
おまへはその巨きな木星のうへに居るのか | |||||||||||
夢できいたのか、一度だけとし子から通信がきた。昼も夜もないような、明るい ところにいるという。 | |||||||||||
此処は日は永あがくて |
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しばらくぶりにこの詩を読んで、どこで読んだかすっかり忘れていたけど、とき どき聞こえてくるフレーズに再会。 | |||||||||||
さういうことはいへばいい |
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いえなくても、書けばいい、というのは、文字を知ったものにはときどき救いに なる。でも、書いて自分以外の誰かに読んでもらうのか、書けばその場で満足す るのか、自分で再読するのか。伝えるというのは、つまりは共有したいというこ とだが。 | |||||||||||
●<いしだ・のりか> フリーランスキュレ−タ− 1965年京都生まれ、金沢にて小学2年時まで杉の校舎で杉の机と椅子に触れる。 「人と自然とものづくり」をキーワードに「手仕事」を執筆や展覧会企画などで紹介。 近著:「藍から青へ 自然の産物と手工芸」建築資料出版社 草虫暦:http://xusamusi.blog121.fc2.com/ 『杉暦』web単行本:http://www.m-sugi.com/books/books_nori.htm 『小さな杉暦』web単行本:http://www.m-sugi.com/books/books_nori2.htm ソトコト(エスケープルートという2色刷りページ内)「plants and hands 草木と手仕事」連載中 |
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